
パソコンを購入・カスタマイズしようとするとき、メモリ容量の選択に迷う方は非常に多いです。特に「メモリ16GBと32GBの体感差」はどれほどあるのか、はっきりとした答えが見つからず、決断に悩む人も少なくありません。
この記事では、一般ユーザーからゲーム用途、クリエイティブな作業まで、使用目的ごとに適したメモリ容量について詳しく解説します。
メモリ16GBは必要か、それとも足りないゲームがあるのか。あるいはWindows11ではメモリ16GBでは足りないのかといった疑問に対し、実際の使用例とともにわかりやすくまとめました。
また、メモリ32GBは本当に必要な人向けなのか、それとも無駄に終わる可能性があるのか。
さらにゲームにおけるメモリ32GBの必要性や、32GBメモリのデメリット、そしてオーバースペックになる場面についても言及しています。
メモリ16GBと32GBの価格差をどう捉えるべきか、将来的な視点で判断するポイントもご紹介します。
これからPCを選ぶ方にとって、無駄な出費を避けながら快適な環境を手に入れるための参考になる内容です。
自分の用途に本当に合ったメモリ容量を選び、後悔のない選択ができるよう、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
- 自分の用途に合ったメモリ容量の選び方
- メモリ16GBと32GBで体感できる性能の違い
- ゲームや作業内容による必要メモリの目安
- メモリ増設のメリットとデメリット
メモリ16gbと32gbの体感差は?
メモリ16gbは必要か?一般ユーザーの最適解とは

一般的な用途ではメモリ16GBがもっともバランスが取れており、快適性とコスト面の両方で最適な選択となる。
一般的なユーザーにとって、メモリ16GBは多くのケースで「ちょうど良い」容量です。
これは、現在主流となっている日常的な使い方、たとえばウェブブラウジングやYouTubeの視聴、ExcelやWordといったオフィス系ソフトの利用、軽めの写真編集などにおいて、16GBのメモリが快適な動作を支えるためです。
8GBでも動作自体は可能ですが、複数のアプリケーションを同時に立ち上げると、動作がもたつく場面が増えてきます。
一方、32GBを選ぶと余裕はできますが、日常用途ではその差を体感しにくく、コストパフォーマンスが悪くなるケースも少なくありません。
このため、コストと実用性のバランスを考慮するなら、16GBが一般ユーザーにとっての最適解といえます。
とくに近年はブラウザのタブを複数開くとメモリ消費が激しくなる傾向もあり、8GBでは不満を感じやすくなってきました。
ただし、後からメモリを増設できないノートパソコンを検討している場合は、将来を見越して16GBを選んでおくことが無難です。
こうすれば、長く快適なパフォーマンスを保てるでしょう。
メモリ16gbで足りないゲームとは?
最新の重いゲームや配信を伴うプレイでは16GBでは足りないことがあり、32GBを推奨する場面もある。
メモリ16GBでは足りないと感じるゲームはいくつか存在します。
特に最新のゲームや高画質のMODを多用するゲームでは、メモリ使用量が大きく跳ね上がるため注意が必要です。
例えば「Microsoft Flight Simulator 2020」や「Star Citizen」「Cyberpunk 2077」などは、非常に高精細なグラフィックやリアルタイム処理が求められるため、システム全体で20GB以上のメモリを使用することがあります。
これらのゲームを快適にプレイするためには、高性能なメモリの増設がおすすめです。
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Crucial RAM 32GB Kit (2x16GB) DDR4 3200MHz CL22 (or 2933MHz or 2666MHz) Desktop Memory
こうしたタイトルでは16GBでは足りなくなる可能性があり、ゲーム中にカクついたり、強制終了が発生したりするリスクもあります。
また、配信や録画を同時に行う「ながらプレイ」も負荷が増します。
ゲーム自体は16GBで足りたとしても、OBSなどの配信ソフトやChromeを並行して使えば、すぐに16GBを超えるメモリ消費となってしまいます。
こうした使い方を想定しているなら、最初から32GBを搭載する方が安心です。
逆に、ライトなゲームやeスポーツ系(例えばApex LegendsやValorantなど)であれば16GBでも問題は少ないでしょう。
つまり、どんなゲームをプレイするか、どのようなスタイルで遊ぶかによって、必要なメモリ量は変わってきます。
Windows11ではメモリ16gbは足りない?

Windows 11では通常使用なら16GBで十分だが、ヘビーな使い方をするなら32GBの方が安心できる場合もある。
Windows 11環境では、メモリ16GBは「快適に使える標準的な容量」と言えます。Windows 11の必要スペック
Windows 11は、従来のWindows 10よりもメモリの最適化が進んでいるため、システム自体の負荷は軽く設計されています。
通常使用であれば、OS自体は3GB〜4GBほどのメモリしか使用しないため、残りの領域はアプリケーションやブラウザに使うことができます。
例えば、Officeアプリケーションを複数立ち上げ、同時にブラウザでYouTubeを流しながら、画像編集ソフトを動かしても、16GBあれば動作に問題を感じることは少ないでしょう。
ただし、仮想マシンを利用するケースや、大量のブラウザタブを開いたまま作業するような「ヘビーユース」になると、メモリ不足を感じる場面が出てくるかもしれません。
特にGoogle Chromeはタブ1つあたり100MB以上使うこともあるため、知らず知らずのうちに消費量がかさみます。
これを踏まえると、標準的な利用においては16GBで十分と言えるものの、今後のアップデートや利用スタイルによっては、32GBにしておくことでさらに快適さを維持できる可能性もあります。
特にメモリ増設ができないモデルでは、16GBがギリギリになる可能性を考えておくとよいでしょう。
メモリ16gbと32gbの価格差は納得できる?
メモリ16GBと32GBの価格差は、用途が重い作業に偏るほど納得しやすくなる。日常用途では16GBで十分なことが多い。
結論から言えば、用途によってはメモリ16GBと32GBの価格差に「納得できる」ケースもありますが、すべてのユーザーにとってコスパが良いとは限りません。
たとえば、2025年現在、16GB(8GB×2枚)と32GB(16GB×2枚)のメモリ価格にはおおよそ3,000~6,000円程度の差があります。
パソコン本体の価格に対してはそこまで大きな割合ではありませんが、使い方次第ではその追加コストが「無駄」になることもあるのです。
実際、日常用途で32GBを使い切ることは稀であり、複数のタブを開いてネットを見たり、動画を再生したりするだけでは、16GBでも快適に使えます。そのため、一般ユーザーにとっては、追加料金を支払ってまで32GBを選ぶ必要は薄いと考えられます。
一方、ゲーム配信や動画編集、仮想環境の構築といった重たい作業を行う場合には、メモリ不足によるストレスを避けるためにも32GBの価値は十分あります。
特に業務用で使用している人にとっては、わずかな価格差で作業効率が改善されるなら、非常にコスパが高い投資となるでしょう。
つまり、価格差の「納得度」は、どのような作業をどの程度の頻度で行うかに左右されるということです。
迷っている場合は、将来の使い方を一度想定してみると判断しやすくなります。
メモリ32gbはオーバースペック?

32GBは一部の重たい作業には有効だが、多くのユーザーには性能を持て余すため、オーバースペックになることが多い。
多くのユーザーにとって、メモリ32GBは「オーバースペック」になりやすいのが実情です。
というのも、現代のパソコン用途でよく見られる「ネット閲覧」「動画視聴」「Office作業」といった作業は、メモリを大量に消費するものではありません。
こうした場面では16GBあれば十分で、32GBを搭載しても差を体感できないことが多いです。
メモリは多ければ多いほど良い、というイメージを持つ人もいますが、実際には使用していないメモリがあっても性能が向上するわけではありません。
つまり、32GBを積んでいても、その大半が未使用のまま終わるケースが非常に多いのです。
もちろん、ハイエンドなゲームや動画編集、3Dレンダリング、仮想マシンなどを日常的に行うのであれば、32GBは大きな安心材料になります。
しかし、これらの用途に該当しない限りは、余ったメモリが無駄になりやすく、電力消費や発熱も微増する可能性があります。
このように考えると、32GBは「必要な人には便利」な反面、「一般用途には過剰」といえる選択です。
メモリの使い道がはっきりしていないのであれば、最初は16GBにしておき、後から増設を検討する方法もおすすめです。
メモリ16gbと32gbの体感は使い方次第で変わる!
メモリ32gbが必要な人ってどんな人?

メモリ32GBが必要な人は、動画編集、3D制作、仮想マシンなど高度な作業を行う人。一般用途では必要ないケースが多い。
メモリ32GBが必要になるのは、パソコンを「高度な作業」に使う人たちです。
たとえば、4K以上の動画編集をするクリエイターや、大規模な画像処理を行うフォトグラファー、3Dモデリングやゲーム開発などを行うエンジニアには、32GBのメモリが非常に役立ちます。
これらの作業は一時的に大量のデータを扱うため、メモリの余裕が作業効率に直結します。
また、仮想マシン(VirtualBoxやVMwareなど)を複数起動して開発環境を再現したり、複数の重いアプリケーションを同時に動かす場合にも、32GBは安定動作のための十分な容量です。
さらに、ゲーム配信や動画録画、DiscordやOBSなどを同時に使うストリーマーも、32GBあれば快適な環境を維持しやすくなります。
一方で、こうした作業を行わないユーザーが32GBを搭載しても、実際に使うのはそのうちの数GBだけ、ということも珍しくありません。
メモリは高性能であるほどよいと思われがちですが、「実際に活用する場面があるか」が選択の基準となります。
つまり、32GBが本当に必要かどうかは、「あなたの使い方次第」なのです。
ゲームにメモリ32gbは必要?意外な落とし穴とは
ゲームだけなら16GBで十分なことが多いが、配信や録画を同時に行うなら32GBがあると安心。目的によってはオーバースペックになることもある。
現在のPCゲームでは、メモリ32GBが「必須」とされることはほとんどありません。
多くのAAAゲームでも、推奨スペックは16GBであることが多く、実際のプレイでも16GBで快適に動作するタイトルがほとんどです。
では、なぜ32GBが注目されるのかというと、それはゲーム以外のソフトとの「同時起動」による影響があるからです。
例えば、ゲームをしながらDiscordで通話をし、さらにOBSで配信を行うという複数のタスクを同時にこなす場合、合計で16GBを超えることがあります。
特にモッドを多用するSkyrimやMinecraftのようなゲームでは、使用メモリが20GB以上になることもあります。
ただし、ここで注意したいのが「32GBあれば絶対に快適になる」というわけではないことです。
メモリ以外のボトルネック(たとえばGPUやストレージ)によって、性能が発揮されない場合もあります。
また、単純にゲームだけを遊ぶ人にとっては、32GBのメモリはオーバースペックとなる可能性も高く、価格に見合う体感差が得られないケースもあります。
つまり、ゲームだけを楽しむ目的で32GBにするのは、思わぬ無駄遣いになりかねません。
このように言うと、ゲーム用途では16GBが最適のようにも思えますが、複数のアプリを同時に使う「配信・録画」や「クリエイティブな用途」があるなら、32GBは選択肢として非常に有効です。
メモリ32gbのデメリットとは?買う前に知っておきたい注意点

メモリ32GBは高価で、電力消費やシステム制限に注意が必要。購入前に用途やパソコンの対応状況を確認することが大切。
メモリ32GBの導入には多くのメリットがある一方で、デメリットも確かに存在します。購入前には、それらをしっかりと理解しておくことが重要です。
例えば、以下のような高性能メモリが市場に出ています。
ゲーミング用途に最適な高性能メモリキットです。
Silicon Power Value Gaming DDR4 RAM 32GB (16GBx2) 3200MHz
まず最も大きなデメリットは、価格の高さです。
16GBと比較して2倍以上の価格になることもあり、用途に見合っていなければ単なるコストの無駄遣いになります。
特にパソコンをネット閲覧や事務作業、軽い動画視聴に使うだけであれば、32GBのパワーを活かす場面がほとんどありません。
また、電力消費や発熱が増える点も見落とされがちです。
高性能メモリを搭載することで、システム全体の消費電力がわずかに増加することがあります。これにより、バッテリー駆動のノートPCでは持ち時間が短くなる可能性があります。
さらに、相性問題やシステムの制限にも注意が必要です。
古いマザーボードでは32GBのメモリを正しく認識しなかったり、動作が不安定になることもあります。メモリスロット数や最大対応容量を確認せずに購入すると、増設できないといった事態も起こりかねません。
このように、32GBメモリは非常に強力ではありますが、誰にでもおすすめできるわけではありません。
使い方と目的を明確にし、「必要だから買う」判断ができるかどうかがカギになります。
メモリ32gbは無駄になる?後悔しない選び方を解説

メモリ32GBは目的がなければ無駄になる可能性がある。後悔しないためには、将来の用途と作業スタイルを見据えて選ぶことが大切。
「メモリ32GBを買っても、結局使わなかった…」という後悔の声は、決して珍しいものではありません。
実際、WordやExcel、ウェブブラウザ、YouTube視聴など一般的な使い方では、16GBでも余裕があるのが現実です。
メモリが多いほどパソコンは快適になるというのは半分本当ですが、「余った分のメモリ」は基本的に何もしません。つまり、活用できないなら無駄になるのです。
では、無駄にしない選び方とはどのようなものでしょうか。
第一に「将来的な使い方」を見越しておくことが挙げられます。
例えば、今後動画編集を始めたい、ゲーム配信に挑戦したいという予定があるなら、先に32GBを選んでおくのは賢明です。
第二に、自分が同時にどれだけのアプリを動かすかを振り返ることも重要です。
多くのアプリを並行して使う習慣がある人ほど、メモリは多いほうが快適に感じやすくなります。
逆に、作業内容がシンプルな人には32GBは大げさかもしれません。
さらに、パソコンに詳しくない人こそ「32GB=将来安心」と思いがちですが、その安心は「性能として活用できてこそ価値がある」ものです。
性能を使いこなせなければ、それは高価な装飾品に過ぎません。
このように言うと、難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントは「目的に合っているかどうか」だけです。
無駄を防ぐためには、購入前に使い方を明確にすることがもっとも重要です。
メモリ16gbと32gbの体感の違いを総まとめ!
- 一般的な用途では16GBで十分に快適に使える
- 32GBは重い作業をする人に向いた容量
- ブラウザのタブを多く開くと16GBでも不足を感じることがある
- ゲームだけなら16GBでも問題ないケースが多い
- 配信や録画を同時に行うと32GBが活きる
- Windows11は通常利用なら16GBで問題ない
- 画像編集や仮想マシン用途には32GBが安心
- 16GBと32GBの価格差は用途によって納得度が変わる
- 32GBはメモリを使い切れないとオーバースペックになる
- メモリの増設ができない機種では初期構成が重要になる
- 32GBの導入は電力消費や発熱にも注意が必要
- 将来的に重たい作業を予定しているなら32GBを検討する価値がある
- ゲーム+他アプリの同時利用は32GBで安定しやすい
- 目的なく32GBを選ぶとコストが無駄になる可能性がある
- 使用スタイルを見極めて必要なメモリ量を判断すべき